ガンマナイフ治療
大阪市立総合医療センター脳外科   岩井 謙育

1 章  2 章  3 章  4 章  5 章  6 章 

ガンマナイフの具体的な治療症例

 具体的な治療症例ですが、この患者さんは、生後1ヵ月より体重増加不良で診断され、3ヵ月時に視床下部に大きな腫瘍を認めました。他院にて化学療法を受けましたが腫瘍の増大を認め、手術摘出も行われましたが腫瘍の増大を認め、ガンマナイフの相談を受けました。

年齢も2歳と小さく従来の局所放射線治療も困難との判断でガンマナイフ治療を行いました。

2歳 女児 視床下部神経膠腫―――ガンマナイフ時

2歳ガンマナイフ
 治療した部位は、ガンマナイフ治療後徐々に縮小を認めました。その後も脳内に播種(新しい病変)を きたしましたが、そのつどガンマナイフで治療を行い、ガンマナイフ治療後6年経過をみております。

2歳 女児 視床下部神経膠腫―――髄腔内播腫時
ガンマナイフ治療
 頭部打撲で発見された右側頭葉の神経膠腫の患者さんです。他院にて2回の開頭術を受けて おられますが、腫瘍の増大を認めガンマナイフ治療を行いました。治療後現在7年を経過しており ますが、病変は縮小したままです。
10歳 神経膠腫(左;ガンマナイフ時  中;2年後  右;7年後)

10歳ガンマナイフ時
鼻閉感にて発症した副鼻腔の腫瘍で、横紋筋肉腫という悪性腫瘍であり、化学療法、手術摘出を受けられ、その後頭蓋底部に腫瘍が疑われるとのことでガンマナイフ治療を行いました。このように頭蓋底の 病変もガンマナイフ治療が可能です。
ガンマナイフ治療

TOP
化学・放射線療法
各疾患の解説と治療
臨床試験関連情報