小児脳腫瘍の放射線療法
兵庫県立成人病センター放射線科   副島 俊典

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はじめに 〜小児脳腫瘍の放射線療法

放射線療法は手術,抗癌剤の治療とともに癌治療の主要な治療法のひとつですが, 他の二つの治療に比べてなじみのないもののように思います。 欧米では放射線療法は全ての癌患者の50%から60%に行われるといわれていますが, 日本では15%から20%と極端に少ない患者さんにしか行われていません。

これは日本が世界唯一の被爆国であることもあるでしょうが,他の診療科の先生方が 放射線療法を治らない病気の時にしか紹介しなかった歴史があると思います。 また,いわゆる縦割りの診療体制で他の診療科にはあまり相談しないという日本の医療 体制にも問題がありました。しかし,放射線療法は正しく使うと効果的な治療であることは 事実であり,小児脳腫瘍の場合も手術や抗癌剤の治療とうまく組み合わせれば,腫瘍に 対して効果的で,かつ合併症も少なく治療を行うことは可能だと思います。

いわゆる集学的治療の一環として放射線療法が使われるのなら小児脳腫瘍の治療効果の 改善に大きく貢献できると思います。そこで今回は放射線治療の一般的な方法を紹介すると ともに合併症についても紹介し,最近の進歩についても述べたいと思います。

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