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小児脳腫瘍の放射線療法
兵庫県立成人病センター放射線科 副島 俊典
放射線療法の進歩ここ数年の放射線療法の進歩は著しいものがあります。それは治療用コンピューターの進歩と 治療装置の進歩によるものです。 まずCTを用いて腫瘍の範囲を正確に判断できるようになったことが上げられます。 10数年前まではX線を用いて治療計画を行っていましたが,最近はCTを用いて正確に腫瘍の範囲 を同定して,腫瘍の範囲に放射線を当てることが可能になっています。また,3次元的に治療計画を 行えるようになり,多方向からの放射線療法も実際の臨床現場で行われています(図5)。 CTを用いた治療計画の利点はもうひとつあって,リスク臓器,つまり晩期合併症のおこりそうな臓器の 放射線の線量も評価できるようになっています。小児脳腫瘍の場合,視神経や下垂体はもちろん評価 できますが,それ以外に聴器合併症を減らすために放射線の照射方法を工夫することができるように なりましたし(図6),また,最近の報告では全脊髄照射の際に卵巣の線量を低下させて不妊にならない ようにしようという試みもなされてきています。 図5;3次元治療計画
![]() 図6;3次元治療計画;聴器
また,治療機器,リニアックも技術革新がなされるようになってきており,放射線を腫瘍部に集中させる ことも可能になってきています。 これらの進歩,技術革新は放射線療法のさらなく治療効果の向上と合併症の低下に結びついていくと 考えられています。多くの小児脳腫瘍の患者さんがこれらの恩恵をうけて,QOLのすぐれた治療を受け ることを願っています。 | |
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