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化学・放射線療法
各疾患の解説と治療
臨床試験関連情報

はじめに ―臨床試験と標準治療について

 がんの治療を受ける患者さんは、論文や教科書に書かれてある治療法(標準治療)を受ける方法と、臨床試験に参加して治療を受ける方法とのどちらかを、選択することになります。標準治療は、「65%のかたが、再発なく生存できる」という風に、効果や副作用がはっきりわかっている治療です。それに対して、臨床試験の治療は、「おそらくXX%のかたが、再発なく生存できる」という不確定要素を含んだ治療です。しかし、標準治療よりも「より多くの方が生存できる」もしくは「副作用が少なくなる」ことを見込んで計画されており、より新しく、よりよい治療が受けられる可能性があります。

 特に小児がんは、抗がん剤の効果が得られやすいため、臨床試験に参加することで従来よりも良い治療効果が得られることが多々あります。世界的に見ても、小児がんの患者さんのうちおよそ8割の方が、臨床試験に参加して治療されています。このような臨床試験の積み重ねで、治療成績が向上してきました。

 小児の髄芽腫/PNETに対しては、手術と化学療法と放射線を組み合わせた治療法が行われています。しかしながら、すべての人が後遺症なく治癒する方法が確立されていません。ですから、よりよい治療を目指して、各国でさまざまな臨床試験が行われています。われわれの臨床試験もそのひとつです。試験治療の内容と目的をよく理解していただき、「ぜひこの治療を受けてみたい」と思われたならば、主治医にご相談ください。