私たちエスビューローは阪大病院で小児がんのため子どもを亡くした母親らと当時の主治医が一緒になって2000年に設立したNPO法人です。自分たちの闘病経験を踏まえて、こんな講座が自分たちの時にあったら・・・(よかったのに)・・・、という発想から生まれました。そんな『医療学習』ですが、多くの経験を経て、こうした想い以上の効果を実感できました。
まず、医療学習を受けることで「治療の選択肢が広がる」ということです。ホームページを見て「これだと思って直前に申し込んだ」という患者家族の方は、新しい情報と体系的な知識を得ることで、「実際に治療の選択の幅が広がり、結果的によい治療成績につながった」と話されました。
次に医療者とのコミュニケーションが改善したという声です。インフォームドコンセントの浸透により、説明を受け納得して治療を受けることの大切さは分かっていても、患者側から忙しそうな医師に聞き返すことは簡単ではありません。医療学習を受けた家族からは、なぜそうするかという医師の意向が理解できるようになり、信頼感が増したという話がよく聞かれました。医療崩壊が叫ばれる昨今ですが医師と患者の相互理解はとても大切なことです。
そして3つめに何といっても、精神面の効果が大きいといえます。「不安が減少し、前向きな気持ちが増えてきた」「緊張やあせる気持ちが和らいだ」「家族での意見と対立や混乱が減り、治療方針が一致するようになった」と多くの方に答えていただけました。これは知識の獲得により納得して治療を受けるようになったことに加え、同じ病気の家族同士が医療学習という場を通じて交流できたことに大きな効果があったようです。「同じような疑問や不安を出し合えたことで、仲間意識を感じられた」と参加者の多くが振り返っています。
がんと闘病する子どもたちの姿を見守ってきた私達エスビューローの経験は、必ずや医療学習事業,復学支援事業 , 小児闘病支援活動 ,コミュニティ構築活動 においても活かせる部分があるものと考えております。皆様どうぞご参加ください。