第1回小児がん脳腫瘍全国大会
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小児がん脳腫瘍全国大会 2008年8月2日

小児がん脳腫瘍全国大会1日目に開催された講座のトピックスです。
(各講座のコメントはボランティアレポーターの竹村さんから寄せられたものです)

講義DVDをご希望の方は、下記URLをご参照ください。

退院時復学懇談会(病院&学校&保護者)の実際 10:30〜

山口悦子先生(大阪市立大学医学部付属病院小児科)
yamaguchi 復学支援に於いて大切なのは「入院前」→「入院中」→「退院後」この連続性がとぎれない事。そのためのサポートが大切であり、『家庭』『学校』『病院』『地域』が良好な連携(チームワーク)をとることが必要。復学にあたっての相談内容の事例を盛り込みながら「人と人とのつながりの大切さを伝える事こそ真の復学支援」と話されました。
 

親は子どもに病気のことをどう伝えてきたか 11:30〜

 吉田沙蘭氏(東京大学大学院教育学専攻)
yoshida 患児の親に取ったアンケートの結果を中心に報告していただきました。病気の名前をどう伝えたか?では「ガン」という言葉ではなく「脳腫瘍」という言葉で伝えている方が多かった。又、伝えるにあたり、子どもの年齢ではなく親の価値観が大きく作用している実態などを話されました。
 

闘病経験者の進学・就職に対する期待と葛藤 13:00〜

 平賀健太郎先生(大阪教育大学教育学部特別支援教育講座講師)
hiraga 先生ご自身闘病の経験を持ち、病気の子どものこころがわかるからこそ教師をめざす学生に伝えたい。「失敗しない方法を教えるのではなく、失敗してもやり直すことができるという気持ちを持たせる教育を」と。病気を持つ子供の代弁者として日々学生を教える先生のお話でした。
 

パネルディスカッション1 13:50〜
「闘病経験のある先輩が後輩の勉強を見てあげる事の意義について」

松本啓吾君(中三)・山口太郎氏(京都大学大学院医学研究科)
pannel1 松本君は、学習支援ボランティア事業を利用し昨年11月から約半年間12〜13回勉強をサポートを受けました。スムーズに復学することができた体験談を語っていただきました。体調が悪く横になったまま授業を受けることもあったが、勉強以外での様々な話が面白く痛みを感じない時間が持て嬉しかったと松本君。闘病を経験したからこそ、自分にしかできない分野があるのではと学習支援の家庭教師を引き受けた山口氏と生徒の松本君は単に生徒と先生の関係ではなく、良き先輩と後輩という強い絆ができたと話します。エス・ビューローからは、時間銀行のようなポイントを貯める仕組みや、ネットでeクラスプロジェクト(仮称)というインターネットを利用しての学習支援等の提案もでました。
 

小児がん患児および家族への心理的ケアの実際 14:50〜

 尾形明子先生(宮崎大学教育文化学部 専任講師)
ogata 不安感とは漠然とした怖れ。その不安から待避した時、いつかまた起こるのではという不安はいつまでも引きずることになる。その不安に逃げないで立ち向かうと最初は不安感がピークになるがやがて落ちつき治まってくる。その不安感の整理の実際を具体例を挙げながら解説されました。
 

パネルディスカッション2 15:50〜
「親の会・NPO・ボランティアによる支援の意識と活動の実際」

遊びのボランティア・きょうだいサポート・各病院親の会
※ パネルディスカッション2のDVDは個人情報保護のため、配布しておりません。
 代表各団体の立ち上げた経緯や活動内容を報告。院内での患児達の活動写真を見ながら親としての声・また活動の中で気をつけていること等を話されました。
 

講義後、アフラック協賛にて「あしたへむすぶ癒しのコンサート」開催。
・堀澤麻衣子さん(声楽 Official HP: http://www.amato-musica.com/horisawa/
・千代正行さん(ギターリスト Official HP:http://www.rockchipper.co.jp/artist/chiyo/chi00100.htm
のデュオによる歌と演奏が披露されました。参加者も一緒に発生練習をしほんの少しの発声法で伸びやかな声がでることを体験しました。2組めは、アカペラのグループ「AJI」( Official HP: http://ajisite.com/)。5人のイケメン男性による息の合ったハーモニーに会場も盛り上がりました。コンサート会場入り口のスペースでは、小児がんと闘う子どもたちのパネル展も同時開催されました。


2日の夜の最後はレセプション。和気あいあいと各テーブルを囲んでの食事と歓談でした。後半ではNPO法人『颯爽 JAPAN』によるよさこい踊りが披露され、その迫力と元気さに圧倒されました。最後は参加者も全員鳴子を手に持ち会場内で踊り、盛り上がりました。

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