第4回小児がん脳腫瘍全国大会

サマースクール 1日目 (8月6日)

ビーズオブカレッジ

タイラー基金の協力を得、現在いくつかの病院で取り入れられている“ビーズプログラム”を出張で行ってくださいました。
タイラーのお姉さんが持ってきてくださった箱には、色とりどりでたくさんの種類のビースがいっぱい入っていました!
ビーズは、10万年以上も前から王族たちの間で価値や信仰を表すものとして使われていたこと、そしてそれら一つ一つには、「赤色はエネルギー、黄色は希望、青は信頼・・・」というふうに色によってそれぞれの意味があることなどを教えて下さいました。

さて、次は実際に作ってみる番です。う〜ん・・・どれにしようかなあ〜・・・
数ある中から自分のビーズを選ぶみんなの表情はびっくりするくらい真剣!!
ひとつは自分用に、そしてもうひとつは小児がんと闘っている仲間やお友だちのために 作りました。
できた作品は、応援メッセージを添えたカードと共におねえさんに預けました。
こんなに一生懸命に思って作ったビーズですもの、手にしてくれたお友達のところで、大きなパワーストーンとなって勇気付けてくれることでしょう。

ケニアバッグ

クレヨンで絵とメッセージを描いたオリジナルエコバッグを1人につき2枚作成しました。太陽の塔を小さくプリントしたものは大会記念として自分用に、エスビューローのマーク入りのものは、ヒューマンノートを通じてケニアのお友だちに届きます。
先ず、ヒューマンノートのケニアでの活動、そして現地の子どもたちの様子を映像で見ながら説明を聞きました。みんなおおよそのイメージが沸いたようです。何描こかなあ〜と悩んでいた子も徐々にクレヨンを持って描き始めました。集中して2枚仕上げましたよ。みんなのお顔は満足気♪
仕上がったバッグを並べてみるととてもカラフルできれいでした。
ケニアに届いたら、勉強道具を入れて学校へ行くのに使ってくれるということです。この秋に届けてくれるとおっしゃっていたので今からとても楽しみ♪ヒューマンノートの寺尾さんよろしくおねがいしますね。

セラピードッグのベイリー

静岡県立こども病院で勤務している日本初の常勤セラピードッグ、ベイリー君がはるばる大会会場までやって来てくれました。長時間車に揺られてさぞ疲れたでしょうに、そんな様子は少しも見せず、参加したお友達みんなと仲良く遊んでくれました。最初は興味津々ながらも警戒しながら少しずつ近づく子、いきなり嬉しそうに飛びつく子、どんな子達にもベイリーはノー天気でマイペースなお付き合い。頭を撫で撫でされてもシッポを持たれても、またそれが次々に人が入れ替わり長い時間にわたろうとも、気持ちよさそうにジーッとしていましたね。しまいにはお腹を見せるポーズまで・・・。とても今会ったばかりとは思えません。
ボールを投げれば、すぐにくわえて持ってきてくれた。ベイリー、やるね!
参加したお友達は「大きいけどかわいかった〜」「ふわふわで気持ちよかった〜」「ずっと触ってたい」と感想を話してくれました。またいつか再会したいな。

託児室でのイベント

1 ぱっちんこマンの紙芝居

奈良から紙芝居と道具を持ってやって来てくださったのは、会員のぱっちんこマンさんと絵本作家のほんまわかさんです。ぱっちんこマンさんはいつも奈良でゴミ拾いをしているそうで、お名前のぱっちんこはゴミばさみのことだそうです。
この大会のために、手作りの紙芝居と、幅広い年齢の子どもたちが楽しめるようにと盛りだくさんなモノを用意してくれました。
リラクマが演じる「金のおの銀のおの」は好評でした。

2 腹話術と皿回し

テレビで見たことはあるけど実際に見るのは初めて!吹田の施設を廻って活動しておられる「笑楽」さんが来てくださいました。
口を殆ど動かさずにしゃべる!?こんなワザが使えるなんてすごいな〜!て思いました。お人形さんとおじさんたちのやりとりも面白かったです。
皿回しは僕たちもやらせてもらえて楽しかった。

3 パネルシアター

吹田市民病院で入院患児に遊びを届けているエスビューローのボランティアチーム「マム」から4人のメンバーが来てくれました。大会には毎回参加して色々な出し物を披露してくれているマムが、今回はパネルシアターで楽しませてくれました。 小さい子も楽しめてよかったです。

 

作って食べよう!

今朝10時から始まったサマースクール。キッズとユースに分かれてそれぞれのプログラムをこなしました。
この日の夕方、ホテルからバスで10分のパーティルームを借りて、キッズもユースも一緒に夕食会をします。「作って食べよう!」というタイトルにもあるように、ただ夕食をいただくだけのものではありません。

大会恒例ともなった「くじけ米プロジェクト」も組み込み、そしてサマースクールらしく仲間やチームとの取り組み、連帯感といったものを養えるような内容になっています。
くじけ米プロジェクト」とは、2004年の新潟中越地震で被害に遭われた新潟県塩谷村落の方たちと小児がんで闘っている患児との、今年で3回目となる心の交流事業です。
昨日会場に塩谷米10キロと採れたてのお野菜(じゃがいも、たまねぎ、かぼちゃ、なす、ピーマン、きゅうり、枝豆)が届きました。これらを使って今回は夏野菜カレーに挑戦!時間の都合上、煮込みまではサポーターのお母さんたちが済ませてくれました。あとは味付けです。色々な銘柄のカレールーとさまざまな隠し味材料。りんご、はちみつ、インスタントコーヒー、ヨーグルト、チョコレート、キャラメル、バナナ、ケチャップやしょうゆなどが用意されています。チームで相談し、この中から2つを選びじゃんけん争奪戦で勝ったチームから好きな材料をゲットしていきます。自分たちが頂く夕食がこのカレーにかかっているというので、もうみんなヒートアップ!!カレーを食べる前から暑くなってしまったようです。思う材料が手に入ったチームもそうでないチームも、入れる量を考えながら味見をしながら慎重に仕上げてくれました。どのチームも自分たちのカレーがとてもおいしかったそうです。審査員のコメントによりますと、「甘いのや大人の味色々ありましたが、どれも甲乙付けがたく美味」ということでした。

カレーをいただきながら、これまた恒例の三木先生のマジックショーを楽しみ、食べ終わったあとは、体と頭を動かすチーム対抗ゲーム大会で盛り上がりました。
チームはそれぞれ小学生から大学生までがまんべんなく構成されていました。みんなの顔から照れや緊張が少しずつほぐれてゆくのがよく分かります。一人一人が力を発揮し或いはお互いを補いながらうまくチームワークがとれたチーム、時々ズッこけるチーム、色々ありましたが、勝っても負けてもみんなの顔は最高の笑顔!
こんなに元気そうで楽しそうなみんなを見るのは、本当に私たちも嬉しい!

あ〜楽しかっねぇ〜♪口々にそう言ってパーティ会場を出ました。
この会を仕切ってくれたのは天理大学の林さんでした。ゲームの考案から進行まで引き受けてくれ、お陰で本当に楽しい一夜になりました。
作って食べた!ほんで思いっきりあそんだ〜!!イエ〜イ!!


エスユース座談会

和室で語ろう!ということで、中学生以上のサバイバー6名とスタッフ3名がホテルの和 室に集まりました。

「ポスト・トラウマティック・グロースについて考える」のコーナーの感想を尋ねると 「すごい自分と照らし合わせて考えられたので、良かったです。真海ちゃんも、すご い!」と島田くん。「歌の練習」では、「みんなでひとつになって歌ったのがよかった。 智ちゃんと一緒に揺れたりしながら歌えて楽しかった」と侑佳ちゃん。
セラピードッグ、ベイリーについては、「見てるだけでも癒されるし、普通の犬は近く に寄るとよく吠えたりするけど、ベイリーは吠えないし、触っても大人しかった」と航く ん。作って食べよう!のカレー会場では「2回ほど破れて、じゃんけんに負けて、最後一 回は勝てたんやけど。味はアマアマかなと思ってたけどそれほどには・・・」と悔しかった 気持ちを語ったのは洋子ちゃん。同じ病気の子が集まってサマースクールをしたことに関 して、「帽子とか被ってた男の子もいて、なんで帽子かぶってんの?とか聞くと髪の毛が まだちょっと生えてないといってた。その気持ちは分かるなと思った」と智ちゃん。そし て「遊びの時はみんな楽しくやってました。ちっちゃい子は皆できてるのに僕だけ間違え た〜」と最後は久米くんが締めてくれました。


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